ローズウォーター作りに挑戦!
「バラが水耕栽培でとても良く育ち、沢山の花を咲かせてくれます!」とあちこちで吹聴していたところ、「それならローズウォーターを作れるのでは?」とのお話を頂きました。確かに、丈夫な品種であれば素人でも無農薬で栽培出来るのがベランダ水耕の「売り」なので、安心してローズウォーターの材料にも使えます。安くはありませんでしたが、ローズウォータを作る装置:水蒸気蒸留器を購入しました。銅製の由緒正しいアランビックと称する道具も存在しますが、化学実験でも馴染みのあるガラス製の水蒸気蒸留器の方が手軽に楽しむには向いているかな~と選択しました。
秋に咲いたバラの花をせっせと冷凍庫にため込んでおきました。本来ローズウォーターには香りの強いバラを使うのですが、今回は手に入るバラで間に合わせました。めちゃめちゃ沢山咲くポムという品種の花です。殆ど香らない花なので、今回はあくまで「試運転」です。
蒸留器にセットしてみると、パリパリに凍りついた花片はかなりのボリュームです。これでもたった100グラム強なのですが‥‥ 蒸留は至って簡単!容器に入れた水が沸騰してきたら、上部の銅製容器に氷を入れて、あとは黙って見ているだけで面白いようにローズウォーターが出てきます。でも、ちょっとしたアクシデント発生!ストックしていた氷が、蒸留の途中で底をついてしまいました。冷蔵庫の製氷ストックだけでは足らないようです。そんな訳で、本来は200ミリリットル取れるはずが120ミリリットル程度で蒸留終了となりました。次回からはもっと沢山の氷を作って備えることにします。
- 蒸留開始です
- 蒸留の途中です
- 蒸留終了です
取れたローズウォーターは、予想通りバラの香りは殆どありません。ほんのりと草と花が混じった香り(「バラ」とは特定し難いです‥‥)がする程度です。ただ、液は何となくトロッとしていて、いかにも「何か溶け込んでますよ~」という感じ! 試しに少量舐めてみると、青臭さの中にほんのり甘味を感じるまろやかな舌触り!きっとこれにバラの香りさえ足せば、「誰もが認めるローズウォーター」になるんだろうな~~ 原理的にはローズウォーターと一緒にローズオイルも水蒸気蒸留で取れるはずなので、途中にオイルトラップもセットしておきましたが、オイルの気配すらありません。それでも、ガラス管壁に油汚れらしきモノが見えますので、多少はオイル成分も出て来ているようです。「そう簡単にローズオイルが取れるはずないよな~」としっかり確認した次第です。
蒸留後のバラの花は、元々の赤色がすっかり抜けて「出し殻」状態です。そして蒸留器に残った液は濃~い赤紫色!こちらも「タップリ何か溶け込んでますよ~」感を出してます。それでは、と舐めてみると‥‥苦い!!!! これは口にするようなモノではないようです。
今回の「お試し」はここまでです。この次は、香るバラの花を使って再挑戦しようと思います。ローズウォーター以外にも、水蒸気蒸留器を使って様々なフラワーウォーターやハーバルウォーターを作ることが出来ます。水耕栽培からはちょっと脱線しますが、なかなか「楽しめる」装置のようです。
- 出し殻状態のバラ
- 取れたローズウォーター
- 油汚れ?が見える
- 蒸留器に残った液体